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建築コラム

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建築物の検査済証とは?無いとどうなる?

 

弊社では、既存建物の増改築や用途変更を多く行っております。既存建物の有効活用のニーズも日々高まっています。それら建物を有効活用する際に必要になるのが「検査済証」です。
建物が工事完了時に検査を行い建築基準法が守られている事を確認し、交付される証明書です。建物が完成した際は基本的に完了検査を受ける必要がありますが、検査済証の取得率について古い建物ほど少ないのが実情で、平成10年以前は40%未満という国土交通省の報告があります。検査済証がないことによって様々な既存建物活用の手続きの弊害になります。現在は90%を超えてほとんどの建物が完了検査を実施しています。

また「確認済証」という言葉も手続きの際によくでてきますが、これらは工事着工前に設計図を作成し、それら内容が建築基準法を守られている事を確認した際に、交付される証明書です。工事着工前に「確認済証」を取得し、工事をスタートさせ、工事完了時に完了検査を受けて「検査済証」が発行される流れになります。

「確認済証」は取得したが、その際に申請した設計図から建ぺい率・容積率を超過させて、実際の建物は面積を大きく工事したため「検査済証」は取得していないという事も過去には多くありました。

 

検査済証がない 問題点とは?

 

いくつかのケースがあり、「確認済証」「検査済証」を竣工時に取得したが、のちに紛失した場合は市役所等に記録されているので、記載事項証明書など代替される書類が再発行できるので問題ありません。
工事完了時の検査を受けておらず「検査済証」が発行されていない建物に関しては、コンプライアンス上の問題でほとんどの銀行から融資を受けることができません。「確認済証」が発行されていない建物に関しても同様です。
また確認申請を伴う、増改築や200㎡以上の用途変更(類似用途除く)などができずに既存建物有効活用のハードルになります。

 

検査済証がない 既存建物の活用はできないか?

 

検査を受けていない「検査済証」が発行されていない既存建物は、建ぺい率・容積率超過の場合など多々ありますが必ずしも活用ができないというわけではありません。国土交通省が示した「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関等を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」に基づく調査によって、適合性を証明するという対策の方法があります。

次回は検査済証がない 既存建物活用の対応策について詳しくお伝え致します。

 

参考リンク先

  1. 国土交通省ガイドライン
    https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutakukentiku_house_fr_000061.html

 

弊社は増改築や用途変更の実績が多くございます。まずはお気軽にお問い合わせください。